11月23日、この日は毎年、私の出身僧堂である平林寺の大行事「二輪講講中祭」の日です。

この講中祭、簡単に言えば「いつもお世話になっている(平林寺の)檀家さんや信者さんをもてなす行事」であり、二つの輪=1. 料理の振る舞い、2. 先祖供養を招待した檀家さんや信者さんに施します。

 

その行事の中でコンサートをやってきました。

何で事前に言わなかったのか、って?

コンサートをやることが決まったのが今日の朝だったからです。

何を言ってるのかわからないって?私もよくわかりません。
今日の朝のやり取りは以下の通り。


※前知識1:として、僧堂のトップである「老大師」は普通の和尚と比べると雲の上の人であり、逆らうことは絶対に出来ません。

※前知識2:私の和尚名は「泰明」と書いて「たいみょう」といい、僧堂では「明さん(みょっさん)」と呼ばれています。


 

午前7時、手伝い組の和尚全員で老大師への顔見せの場。簡単にいうと老大師とのミーティングの場。

老大師「今日はあいにくの雨ですね‥。お客さんが外に出れないので、手持ち無沙汰になっちゃいますね」

老「明さん」

私「…はい!(普通下っ端が名指しで声掛けられることは無いのでちょっとビビる)」

老「何か本堂で出来ないかな?」

私「…はい!…???(この時点で嫌な予感を感じる)」

老「お客さんが暇にならないように、本堂で何か演奏できる?」

私「ちょっと何言ってるかわからない(はい、出来ます!)」

 

というわけで、本堂で演奏することが決定。

しかし、何時からどのくらい演奏するのもこの時点で不明だったので、雲水さんのトップに聞いてみる。

そしたら

 

雲水さん「なんか11時45分〜12時30分の間を埋めて欲しいみたいです」

 

45分!?

 

ソロで!?

 

45分!?

 

老大師から話を聞いたときは「なんか軽く演奏してください」みたいなノリだったけど、

45分!?

最初は僧堂にある木魚とか金属類で演奏しようかと思ってたけど、それだけじゃ時間が持たないじゃん。

じゃあヴァイブラフォンでソロのレパートリーやるか?
と言っても、最近はデュオとかアンサンブルとか複数人でやるのばかりだったので、2ヶ月くらい前からソロの練習をしていない。

でも結局他に選択肢無いわ!ということで一旦家にヴァイブラフォンを積みに向かう。この時午前8時。

 

楽器を積み、僧堂へ再び到着。楽器を積み下ろし、組み立て。この時午前10時。

その後はひたすら練習。平林寺の本堂で。

2ヶ月ぶりに弾く曲ばかりなので、まずは思い出すことから始める。あれ、ここどうだっけ?ヤッベかなり忘れてる。

 

約1時間半後。演奏開始。どうなったかというと。

大好評でした!

 

自分でもちょっと驚いたんですが、しっかり身に付けた曲って少し練習すればほぼ元に戻るんですね。1時間半で全部リカバーできました。

突発的なコンサートだったので、最初は数名しかいなかったお客さんも、気付いたら本堂いっぱいに。

 

とりあえず、「お客さんの手持ち無沙汰を無くす」という老大師からのミッションは達成した、と思います。


今日あったこと。

行事の手伝いに行ったけどずっと楽器触ってた。

今日わかったこと。

当日朝に言われても、何とかなる。

 

いや、でも本当に当日朝に言うのは勘弁してください!せめて前日夜で!!何でもしますから!!

 

あ、ちなみに謝礼はこちらがちょっと恐縮するくらい渡されました。やったぜ。