ロンドン&南イングランド地区

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さて、これまで紹介してきた地区予選、いよいよ最後の地区です。

ロンドン&南イングランド地区。

 

ロンドンはご存知のようにイングランドの首都。事実上イギリス連合王国の首都でもあります。「イギリスの首都」と明言した文書は存在しないけど。

イングランドの最大都市で、イギリス内の都市別人口も約700万人と他を圧倒して1位。(2位のバーミンガムは約100万人。)

 

たくさん人がいるから、たくさん良い奏者がいて、たくさん強いバンドがあるんでしょ?

と思うかもしれませんが、実はこの地区のバンドの成績は控え目に言っても芳しくありません。

全英選手権でも毎回下から数えた方が早いくらいの順位。

 

何故かと言うと、「仕事が忙しくてあまりバンド活動をしていられない」からだそうです。

イギリスのバンドは基本的に平日夜が練習日。元々は会社のレクリエーションで生まれた文化もあって、土日に練習日を設定しているバンドは少数。

しかし、平日夜だと仕事が忙しいとなかなか練習に出れない。なので練習の出席率が良くなく、結果バンドのレベルも上がらない。

こう言う悪循環なんだそう。

 

あとは単純に「ブラスバンド以外の娯楽も多いから、わざわざブラスバンドやる人が多くない」と言う一面もあるそう。

まぁ、ロンドン何でもあるしね。山ん中で何にも無ぇヨークシャー地方とは違うし。

 

でも、世界基準で見れば十分レベル高いバンドもありますよ。他の地区のバンドが異常なだけです。

そんなロンドン&南イングランド地区、代表的なバンドはフライアリー・ギルドフォードとレッドブリッジ。

 

フライアリーは地区予選4連覇中。

少し前はレッドブリッジが圧倒していました。2002〜2011年の10回のうち9回優勝。だったのですが、2012年以降予選通過したのは2017年の1回のみ。

近年2位は流動的ですが、ゾーン・ワンやワンテージが入る事が多かったです。

 

さて当日の演奏順抽選結果はこちら。

1. リージェント・ブラス
2. レッドブリッジ
3. キッドリントン
4. イースト・ロンドン
5. サンダースリー
6. ジャージー・プレミア
7. ワンテージ
8. アヴェリー&ニューハム
9. フライアリー
10. ヘイヴァーヒル
11. ヒッチン・タウン
12. ゾーン・ワン

 

レッドブリッジ痛い。演奏順が早い。

ワンテージはまぁまぁ。

フライアリーとゾーン・ワンは良い位置に付けた。

 

この地区はシード権を持ったバンドは無いので、予選突破条件は「上位2つに入ること」。

さぁフライアリーの連覇を止める事は出来るのかロンドン&南イングランド地区予選、結果はこちら!

 

順位 バンド 指揮者
1 フライアリー・ギルドフォード クリス・キング
2 ゾーン・ワン リチャード・ワード
3 レッドブリッジ デイヴィッド・ソーントン
4 ヘイヴァーヒル ポール・フィルビー
5 ワンテージ・シルバー ポール・ホランド
6 アヴェリー&ニューハム アラン・デュグイド
7 キッドリントン ダンカン・ウィルソン
8 イースト・ロンドン ジェイン・マリル
9 サンダースリー メルヴィン・ワイト
10 ジャージー・プレミア サイモン・ジョーンズ
11 ヒッチン・タウン マーティン・ハートフィールド
12 リージェント・ブラス ポール・アーチバルド

フライアリーとゾーン・ワンが予選通過

 

フライアリー5連覇!

 

レッドブリッジは今回も予選突破ならず。やっぱり演奏順が早いと不利なんだよね。北のほうが異常なだけで。(北イングランド地区予選)

 

そして、2位にはゾーン・ワン。2015年以来の予選通過。

イギリスの地下鉄は「ゾーン1〜9」で分けられていて、中心地は1で、離れるほどに数字が大きくなっていきます。

つまり「ゾーン・ワン」は中心地中の中心地にあるバンド。指揮者のリチャード・ワードは王立音楽院にてトロンボーンを教えています。

 

さて、これで予選通過のバンドが全て出揃いました。

北西地区 フォーデンズ
レイランド
ペンバートン
ヨークシャー地区 ブラック・ダイク
ブリッグハウス
グライムソープ
カールトン・メイン・フリックリー
スコットランド コーオペレイション
ウィットバーン
中部地区 デスフォード
ヴィルトゥオージGUS
西イングランド地区 フラワーズ
アルドボーン
ウェールズ コーリー
トリディーガー
ノーソップ・シルバー
北イングランド地区 EYMS
レッジ・ヴァーディ
ロンドン&南イングランド地区 フライアリー・ギルドフォード
ゾーン・ワン

 

決勝は10月12日、ロンドンのアルバート・ホールにて行われます。