さて、昨日より始まったヨーロピアン・ブラスバンド選手権2019。

 

 

このコンテストにはライブストリーミングの提供があり、視聴権を購入すればライブ映像はもちろん、5月5日まで何回でも見直すことができます。

バンドの演奏の合間には次のバンドのセッティングするための時間がありますので、その時間を使って演奏が終わったばかりの奏者達にインタビューをしています。

今回はそのインタビューを文字に起こしてみました。

 

質問者→イワン

回答者→ジョンウィルスティーヴ


イワン:
ブリッグハウスより3人の奏者に来て頂きました。ウィル、ジョン、そしてスティーヴです。3人とも自分たちの演奏には満足しているように見えます。まぁ、彼らは口を噤んでいるので私はこう言わなきゃいけないんですが(笑)
(課題曲の)「ディア・カッサンドラー」について、打楽器を演奏したジョン、冒頭のシーンで何をしたか教えてください。ヴァイブラフォンでダブル・ベースの弓で弾く場面でしたが、楽器を挟んで前後に奏者がいましたよね?あれは何をしていたんですか?

ジョン(パーカッション):
4本の弓が全て違う音を弾くため、ヴァイブラフォンの向こう側(黒鍵側)に回り込む必要がありました。白鍵と黒鍵の間で素早く音が変わるため、二人の奏者で弾く事にしました。

(訳者補足:コンテストではこのように「極限までリスクを減らす」ため、打楽器は一人で演奏するところを二人で弾くことがあります。特にブリッグハウスの指揮者のデイヴィッド・キングはリスクを嫌い、このような方法をよく取ります。2011年の全英選手権でも、課題曲の「生命の息吹」の中間部のグロッケンシュピールが低音部と高音部を片手ずつで演奏する箇所を、二人で演奏させていました。)

イワン:
なんだかノルウェーの劇場みたいでしたよね!弓で音を出すことはどのくらい難しいですか?

ジョン:かなり難しいです。弓を使ってのたくさんの練習が必要でした。私には試練でしたね(笑)

イワン:プロフェッショナルですね!拍手です(笑)

ジョン:弓のフレーズは素晴らしく良かったです。正しい角度で鍵盤に当てて、連続した音が出せました。

 

イワン:
ウィル、あなたはバンド在籍が長く、今までたくさんの曲を演奏してきましたよね。この曲(課題曲)はかなり異なった曲だと思います。

ウィル(Ebベース):えぇ、全然違いますね。ベースパートも難しいですが、私はヨーロピアンではソロEbベースパートを担当するんですが、(先ほどの)鍵盤楽器と同じように一つ一つ解決していくんです。これも経験ですね。すごく大変な作業です。

イワン:「打楽器とブラスバンド」のための曲ですからね。

ウィル:
そうですね、譜面の頭には「ブラスバンドと打楽器」と書かれてますからね!

イワン:
チューバ・パートについて教えてください。もはやただの「Ebベース2人、Bbベース2人」というわけではなく、4人それぞれが独立したパートで、ソロイスト・パートのように感じます。

ウィル:(Ebベースでは)ペダルGが出てきて、Bb、そしてその後ペダルCが出てくる一方BbベースはトップCの音に急に飛んだりしたり、全てが奇妙な曲ですね。どう思いますか?

イワン:でもあなたそういうのを演奏できて嬉しそうじゃないですか!(笑)

ウィル:私は長い二分音符だけでいいですよ!(笑)

 

イワン:
若い人に聞いてみましょう、スティーヴ、演奏素晴らしかったです。とても良いホールでの演奏、楽しめましたか?

スティーヴ(バリトン):
とても素敵なホールです。ステージに出た時、観客は暖かく迎えてくれましたし、演奏もす僕楽しかったです。

イワン:
あなたのパートについて教えてください。2ndバリトンパートは難しかったですか?

スティーヴ:私のパートはそこまで難しくなかったです。ですがいくつかの基礎的な要素があり、バリトンパートはたくさんヴィブラートをかけなければいけない箇所がありました。それの練習が必要で、今までの演奏とは違いましたね。

イワン:ですが40年前は誰もがヴィブラートをかけてましたよね。

ウィル:そうですね、私にとっては「少し前」だけどね!(笑)

イワン:ブラック・ダイクのソロ・トロンボーン奏者だったフランク・ベリーを知ってますか?彼はトロンボーンのヴィブラートの代名詞でした。
コルネットもヴィブラートはよく掛けますが、バリトンではあまりヴィブラートは聞きませんが、どうでしょうか?難しそうに感じます。

スティーヴ:オールド・ファッションの伝統であるヴィブラートに慣れよう、と練習しました。うんざりするくらいに(笑)

 

イワン:ところでジョン、あなたはプロフェッショナルで演奏活動をしていますが、この曲のような現代曲は、そのプロの世界と比べてブラスバンドの世界が追い越していますか?

ジョン:つまり、技術的に私が演奏してきた世界と比べて全てが(ブラスバンドの世界は)レベルが高い、ということですかね?

イワン:はい

ジョン:その通りですね。(ブラスバンドの現代曲は)全てが難しいですし、練習もたくさん必要です。
それにオーケストラの世界だとこの課題曲のような「初演」は珍しいので、(ブラスバンドの世界は)楽しいですね。

 

イワン:ウィルに戻りましょう。今まで本当にたくさんの演奏をしてきましたが、このバンドは次に何を目指しますか?

ウィル:
ちょうどハーフ・タイムだと思っています。今は前半が終わったばかりですね。

イワン:フットボールか!(笑)

ウィル:
現状そうだと思ってます(笑)ちょうど今は全ての事が面白い道のりの半ばにあって、一生懸命な音楽活動をしている途中で、演奏もだいぶ変わってきました。今日の観客も気付いたと思います。イギリスが(ブラスバンドを)面白くさせるんです!その活動はすごく楽しいですね。

イワン:ありがとうございました!


 

インタビューは演奏後全バンドに行なっています。最初は全バンド訳そうとしたけどコレ無理だ。

このインタビューでもウィルが訛りが強く、結構何を言ってるのか聞き取れずにカットした部分が多々あったり…。

ご興味のある方は、ヨーロピアンのライブストリーミングでご覧ください。なんと2000円弱で5月5日まで見放題!